デュレーション法

デュレーション法は、金利リスク量を現在価値ベースで把握する手法である。具体的には、将来に亙る元本とクーポンのキャッシュフローとそれらを割引く市場金利(割引金利)によって、各資産・負債の現在価値を把握し、この現在価値の割引金利変化に対する価格感応度を評価する。

これを簡単な算式で示す。割引金利をr、k期のキャッシュフローをc(k)として、「時価」pv(r)を(1)式で定義する。(1)式をrで微分すると(2)式が得られる。(2)式によって、金利がdr変化した際の、「時価」の変化dpv(r)を(一次微分しか見ていない意味で)近似値に算出することが出来る。なお、(2)式右辺の第1項(D/(1+r))は修正デュレーションと呼ばれるものである。

デュレーション法計算式
(2)式は、マチュリティラダー表の各期間帯に属する元本の(修正)デュレーションと所与の金利変動(例えば10bps)の積をリスクウェイトとし、これを各期間帯の元本とそのクーポンの「時価」に乗ずることで、「時価」の変動を算出するというものである。

デュレーション法では、ポートフォリオの金利変化に対する「時価」のセンシティビテイを算出しているので、債券先物ポジションのセンシティビテイを別途算出しておけば、当該ポートフォリオが先物換算で何単位に該当するかを求めることが出来るため、収益インパクトを把握しやすいとのメリットもある。

しかしながら、本手法は、上述のとおり、1次微分近似のため、金利変動幅が大きくなると高次の効果(すなわち誤差)が大きくなるほか、全期間を同じ金利で割引いているという点で注意が必要である。

出典:日本銀行金融研究所