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推計誤差

将来の不確実な現象(例:資産の中長期的な期待リターンやリスク)を予測する際に、不可避的に生じ得る読み間違いの程度や範囲をいう。現代投資理論においては、資産リターンの分布を期待値(平均)とリスク(標準偏差)によって記述することもあり、期待リターンやリスク・プレミアムの推計では、過去データの平均を用いることが少なくない(ヒストリカルデータ方式)。この場合、過去の実績としての平均を求めるのは容易であるが、本来の平均ないし真の平均を求めるのは、資産のリターンの変動が大きいわりに十分なデータ期間を取れないため困難である。
 前者の推計値と後者の真の平均の差ないしその分布が推計誤差に相当する。以下、統計学上の例を挙げる。1から6の目が出るさいころの各目の出る確率が等しいのであれば、さいころの目の期待値つまり真の平均は3.5である。ところが、実際にさいころを振ってその平均から目の期待値を推計してみると、さいころを45回振ってようやく、そのときまでのさいころの目の平均が「3と4の間」にある確率が95%に達する。
 このように、実データからその背後にある真の平均をある程度正確に求めるには、かなり多くのデータが必要になる。さいころの問題であれば、手間をかけて振れば問題は解決できるが、資産のリターンのような経済事象ではそれが困難である。そこで、ビルディング・ブロック方式等、より主観的かつ定性的な推計方式も併せて活用することが正当化されるのである。
(出所:企業年金連合会)

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