スポンサーリンク

徴収権の消滅時効

関税の徴収権は、納税義務の確定した関税債務の履行を請求する権利であるが、民法、商法等の法思想と同じように、権利を有しながら一定期間これを行使しなかったときは当該権利が時効によって消滅することとしている。なお、関税の消滅時効は、関税の法定納期限等から原則として5年間行使しないことによって、消滅することとなっている。ただし、偽りその他不正な行為により関税を免れたような場合には、時効は法定納期限等から2年間は進行することなく、2年を経過した日の翌日から進行して5年で消滅するので、この場合の徴収権は7年間行使することができる。

参考項目:(時効の)援用、中断、利益の放棄
参照条文:関税法第14条の2、国税通則法第72条第2項及び第73条、民法第7章

出所:日本関税協会

関税法第14条の2
第十四条の二 関税の徴収を目的とする国の権利(以下この条において「関税の徴収権」という。)は、その関税の法定納期限等(前条第二項又は第四項の規定による更正又は賦課決定により納付すべきものについては、当該更正があつた日とする。)から五年間行使しないことによつて、時効により消滅する。
2 国税通則法第七十二条第二項(国税の徴収権の消滅時効)及び第七十三条(第三項第四号を除く。)(時効の中断及び停止)の規定は、関税の徴収権の時効について準用する。この場合において、同条第一項中「部分の国税」とあるのは「部分の関税」と、同項第一号中「国税」とあるのは「関税」と、「第三十五条第二項第二号(更正又は決定による納付)」とあるのは「関税法第九条第二項(申告納税方式による関税等の納付)」と、同項第二号中「重加算税(第六十八条第一項、第二項又は第四項(同条第一項又は第二項の重加算税に係る部分に限る。)(重加算税)の重加算税に限る。)」とあるのは「重加算税」と、「これらの国税」とあるのは「これらの関税」と、「第三十五条第三項」とあるのは「関税法第九条第三項又は第四項」と、同条第三項本文中「国税」とあるのは「関税」と、「若しくはその全部若しくは一部の税額の還付を受けた」とあるのは「又は関税を納付すべき貨物について関税を納付しないで輸入した場合における当該貨物に係る」と、「又は国外転出等特例の適用がある場合の所得税に係る」とあるのは「に係る」と、「法定納期限」とあるのは「関税法第十四条第五項(更正、決定等の期間制限)に規定する法定納期限等(同条第二項又は第四項の規定による更正又は賦課決定により納付すべきものについては、当該更正があつた日。以下この項において「法定納期限」という。)」と、同項ただし書中「国税」とあるのは「関税」と、同項第一号中「納税申告書」とあるのは「納税申告(関税法第七条の十四第一項第一号(修正申告)に規定する納税申告をいう。)に係る書面」と、「当該申告書」とあるのは「当該納税申告に係る書面」と、同項第二号中「更正決定等(加算税に係る賦課決定を除く。)」とあるのは「更正若しくは関税法第七条の十六第二項(更正及び決定)の規定による決定又は賦課決定(過少申告加算税、無申告加算税又は重加算税に係る賦課決定を除く。以下この号において「更正決定等」という。)」と、同項第三号中「国税」とあるのは「関税」と、同条第四項中「延納、納税の猶予」とあるのは「延納」と、「部分の国税」とあるのは「部分の関税」と、「延滞税及び利子税」とあるのは「延滞税」と、同条第五項中「国税(附帯税、過怠税及び国税」とあるのは「関税(附帯税及び関税」と、「当該国税」とあるのは「当該関税」と、「国税に係る延滞税又は利子税についての国税」とあるのは「関税に係る延滞税についての関税」と読み替えるものとする。
3 関税の徴収権の時効については、この条に別段の定めがあるものを除き、民法(明治二十九年法律第八十九号)の規定を準用する。

国税通則法第72条第2項及び第73条
(国税の徴収権の消滅時効)
第七十二条 国税の徴収を目的とする国の権利(以下この節において「国税の徴収権」という。)は、その国税の法定納期限(第七十条第三項の規定による更正若しくは賦課決定、前条第一項第一号の規定による更正決定等又は同項第三号の規定による更正若しくは賦課決定により納付すべきものについては、これらの規定に規定する更正又は裁決等があつた日とし、還付請求申告書に係る還付金の額に相当する税額が過大であることにより納付すべきもの及び国税の滞納処分費については、これらにつき徴収権を行使することができる日とし、過怠税については、その納税義務の成立の日とする。次条第三項において同じ。)から五年間行使しないことによつて、時効により消滅する。
2 国税の徴収権の時効については、その援用を要せず、また、その利益を放棄することができないものとする。
3 国税の徴収権の時効については、この節に別段の定めがあるものを除き、民法の規定を準用する。
(時効の中断及び停止)
第七十三条 国税の徴収権の時効は、次の各号に掲げる処分に係る部分の国税については、その処分の効力が生じた時に中断し、当該各号に掲げる期間を経過した時から更に進行する。
一 更正又は決定 その更正又は決定により納付すべき国税の第三十五条第二項第二号(更正又は決定による納付)の規定による納期限までの期間
二 過少申告加算税、無申告加算税又は重加算税(第六十八条第一項、第二項又は第四項(同条第一項又は第二項の重加算税に係る部分に限る。)(重加算税)の重加算税に限る。)に係る賦課決定 その賦課決定により納付すべきこれらの国税の第三十五条第三項の規定による納期限までの期間
三 納税に関する告知 その告知に指定された納付に関する期限までの期間
四 督促 督促状又は督促のための納付催告書を発した日から起算して十日を経過した日(同日前に国税徴収法第四十七条第二項(差押えの要件)の規定により差押えがされた場合には、そのされた日)までの期間
五 交付要求 その交付要求がされている期間(国税徴収法第八十二条第二項(交付要求)の通知がされていない期間があるときは、その期間を除く。)
2 前項第五号の規定により時効が中断された場合には、その交付要求に係る強制換価手続が取り消されたときにおいても、その時効中断の効力は、失われない。
3 国税の徴収権で、偽りその他不正の行為によりその全部若しくは一部の税額を免れ、若しくはその全部若しくは一部の税額の還付を受けた国税又は国外転出等特例の適用がある場合の所得税に係るものの時効は、当該国税の法定納期限から二年間は、進行しない。ただし、当該法定納期限の翌日から同日以後二年を経過する日までの期間内に次の各号に掲げる行為又は処分があつた場合においては当該各号に掲げる行為又は処分の区分に応じ当該行為又は処分に係る部分の国税ごとに当該各号に定める日の翌日から、当該法定納期限までに当該行為又は処分があつた場合においては当該行為又は処分に係る部分の国税ごとに当該法定納期限の翌日から進行する。
一 納税申告書の提出 当該申告書が提出された日
二 更正決定等(加算税に係る賦課決定を除く。) 当該更正決定等に係る更正通知書若しくは決定通知書又は賦課決定通知書が発せられた日
三 納税に関する告知(賦課決定通知書が発せられた国税に係るものを除く。) 当該告知に係る納税告知書が発せられた日(当該告知が当該告知書の送達に代え、口頭でされた場合には、当該告知がされた日)
四 納税の告知を受けることなくされた源泉徴収による国税の納付 当該納付の日
4 国税の徴収権の時効は、延納、納税の猶予又は徴収若しくは滞納処分に関する猶予に係る部分の国税(当該部分の国税に併せて納付すべき延滞税及び利子税を含む。)につき、その延納又は猶予がされている期間内は、進行しない。
5 国税(附帯税、過怠税及び国税の滞納処分費を除く。)についての国税の徴収権の時効が中断し、又は当該国税が納付されたときは、その中断し、又は納付された部分の国税に係る延滞税又は利子税についての国税の徴収権につき、その時効が中断する。

民法第7章
第七章 留置権
(留置権の内容)
第二九五条 他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。ただし、その債権が弁済期にないときは、この限りでない。
2 前項の規定は、占有が不法行為によって始まった場合には、適用しない。
(留置権の不可分性)
第二九六条 留置権者は、債権の全部の弁済を受けるまでは、留置物の全部についてその権利を行使することができる。
(留置権者による果実の収取)
第二九七条 留置権者は、留置物から生ずる果実を収取し、他の債権者に先立って、これを自己の債権の弁済に充当することができる。
2 前項の果実は、まず債権の利息に充当し、なお残余があるときは元本に充当しなければならない。
(留置権者による留置物の保管等)
第二九八条 留置権者は、善良な管理者の注意をもって、留置物を占有しなければならない。
2 留置権者は、債務者の承諾を得なければ、留置物を使用し、賃貸し、又は担保に供することができない。ただし、その物の保存に必要な使用をすることは、この限りでない。
3 留置権者が前二項の規定に違反したときは、債務者は、留置権の消滅を請求することができる。
(留置権者による費用の償還請求)
第二九九条 留置権者は、留置物について必要費を支出したときは、所有者にその償還をさせることができる。
2 留置権者は、留置物について有益費を支出したときは、これによる価格の増加が現存する場合に限り、所有者の選択に従い、その支出した金額又は増価額を償還させることができる。ただし、裁判所は、所有者の請求により、その償還について相当の期限を許与することができる。
(留置権の行使と債権の消滅時効)
第三〇〇条 留置権の行使は、債権の消滅時効の進行を妨げない。
(担保の供与による留置権の消滅)
第三〇一条 債務者は、相当の担保を供して、留置権の消滅を請求することができる。
(占有の喪失による留置権の消滅)
第三〇二条 留置権は、留置権者が留置物の占有を失うことによって、消滅する。ただし、第二百九十八条第二項の規定により留置物を賃貸し、又は質権の目的としたときは、この限りでない。

タイトルとURLをコピーしました