航空運賃特例

輸入貨物の課税価格は、現実支払価格に実際に支払った又は支払うべき運賃等を加算するのが原則であるが、実際に要した航空運賃等を加算することなく、航空機による運送以外の運送方法、すなわち、『船舶による運送方法による運賃及び保険料』を加算するという特例のことである。対象貨物としては、20万円以下の無償の見本、災害の救助のために緊急に輸入される貨物、携帯輸入品、修繕又は取替えのため無償で輸入される物品等がある。

参照条文:関税定率法第4条の6第1項、同法施行令第1条の13第2項、同法基本通達4の6-1

出所:日本関税協会

関税定率法第4条の6第1項
(航空運送貨物等に係る課税価格の決定の特例)
第四条の六 第四条から第四条の四までの規定により課税価格を計算する場合において、当該輸入貨物が航空機により運送された貨物であるときは、これらの貨物のうち、無償の見本(航空機による運賃及び保険料により計算した場合の課税価格が少額であるものとして政令で定める額を超えないものに限る。)又は災害の救助、公衆の衛生の保持その他これらに準ずる目的のため緊急に輸入する必要があると認められる貨物その他これらに類する貨物で政令で定めるものについての輸入港に到着するまでの運送に要する運賃及び保険料は、航空機による運送方法以外の通常の運送方法による運賃及び保険料によるものとする。

関税定率法施行令第1条の13第2項
2 法第四条の六第一項に規定する政令で定める貨物は、次に掲げるものとする。
一 外国に住所を有する者(外国に本店又は主たる事務所を有する法人を含む。)から本邦に住所を有する者にその個人的な使用に供するため寄贈された物品で、航空機による運賃及び保険料に基づいて算出した課税価格の総額が十万円以下のもの
二 ニュース写真、ニュースフィルム又はニューステープで、時事に関する記事を掲載する一般的日刊新聞の掲載用、ニュース映画の上映用又はラジオ若しくはテレビジョンの放送用に供するもの及び新聞の紙型
三 本邦において航空運送事業を営む者が当該事業に使用するため輸入する航空機用品、航空機整備用品及び事務用品で、その者の当該事業に使用する航空機によつて運送されたもの
四 本邦に住所を移転するため以外の目的で本邦に入国する者がその入国の際に携帯して輸入し、又は第十四条の手続を経て別送して輸入する物品(自動車、船舶及び航空機を除く。)のうち、その個人的な使用に供するもの及び職業上必要な器具(法第十四条第七号(無条件免税)の規定により関税の免除を受けることができるこれらのものを除く。)で、航空機による運賃及び保険料に基づいて算出した課税価格の総額が二十万円以下のもの
五 本邦に住所を移転するため本邦に入国する者がその入国の際に輸入し、又は第十四条の手続を経て別送して輸入する物品(自動車、船舶及び航空機を除く。)のうち、その者又はその家族の個人的な使用に供するもの及び職業上必要な器具(法第十四条第八号の規定により関税の免除を受けることができるこれらのものを除く。)で、航空機による運賃及び保険料に基づいて算出した課税価格の総額が二十万円以下のもの
六 輸入貨物に係る契約において航空機による運送以外の運送方法により運送されることとされていた貨物で、当該貨物の製作の遅延その他その輸入者の責めに帰することができない理由により当該貨物の本邦への到着が遅延し又は遅延するおそれが生じたため、その輸入者以外の者が運送方法の変更に伴う費用を負担することにより航空機によつて運送されたもの
七 修繕又は取替えのため無償で輸入される物品

関税定率法基本通達4の6-1
輸出国において輸出の際に軽減又は払戻しを受けるべき関税その他の公課の意義)4―6 法第 4 条第 1 項に規定する「輸出国において輸出の際に軽減又は払戻しを受けるべき関税その他の公課」とは、輸出国において輸入貨物について課せられるべき関税、内国税その他の租税及び課徴金であって、輸出国の法令の規定によって、当該輸入貨物の輸出を条件として軽減(免除を含む。)又は払戻しをされるものをいう。