行政争訟

行政争訟制度については、一般法として行政不服審査法及び行政事件訴訟法があるが、国税に関する争訟については、処分が大量かつ反復してなされること、また、専門的であることなどの特殊性を考慮し、国税通則法に特例規定が定められている。
国税通則法においては、処分に対して不服がある者は、処分を行った行政庁に対して再調査の請求(旧:異議申立て)を行うこと、又は再調査の請求を行わず、国税不服審判所長に対して審査請求を行うこととされている。
なお、再調査の請求に対する行政庁の決定を経た後の処分になお不服があるときは、国税不服審判所長に対して審査請求を行うことができる。
また、行政事件訴訟法では不服申立てを経ずに訴訟を提起することができるとされているのに対し、国税通則法では国税に関する法律に基づく処分の取消しを求める訴えについては、原則として、不服申立てに対する行政庁の裁決を経た後でなければ、訴訟を提起することができないという不服申立前置主義が採用されている。これは、課税処分等が大量かつ反復してなされるものであることから、再調査審理庁・国税不服審判所の段階で専門知識、経験を生かして解決を図ることにより、裁判所に大量の取消訴訟が提起されることを回避するとともに、税務行政の統一的運用に資すること等を意図したものである。

出典:国税庁(事務年報)