査察制度

我が国では、納税者が自ら正しい申告を行って税金を納付する申告納税制度を採っており、この制度を円滑に運営していくため税務調査を行っている。一般の税務調査において、納税者の申告に誤りがあれば、申告額を更正することとしているが、その調査は、原則として、納税者の同意を基としたいわゆる任意調査によっている。
しかし、不正の手段を使って故意に税を免れた者には、社会的責任を追及するため、正当な税を課すほかに刑罰を科すことが税法に定められている。こうした者に対しては、任意調査だけではその実態が把握できないので、強制的権限をもって犯罪捜査に準ずる方法で調査(犯則調査)し、その結果に基づいて検察官に告発し、公訴提起を求める査察制度がある。
査察制度は、この意味において申告納税制度を基本的に支え、納税秩序を維持するために必要な制度である。
査察制度の具体的な手続は、国税犯則取締法に定められており、その執行には、各国税局・沖縄国税事務所に配置された国税査察官が当たっている。
なお、平成29年度税制改正により、犯則調査手続に係る規定の見直しが行われるとともに、国税通則法に編入(国税犯則取締法は廃止)され、平成30年4月1日から適用されることとなっている。

出典:国税庁(事務年報)