新移民法(ドイツ)

移住の管理と制限に関する全般的な法律的枠組みを初めて設定した法律。正式名称は「移民の調整と制限並びに欧州連合市民及び外国人の滞在と統合の規制に関する法律」(2005年1 月施行)。合法的移民のドイツ社会への統合化を促進するための規定を盛り込んでいる。本法の目的は、ドイツが人道上の義務を十分に果たす一方、ドイツの経済的、社会的、文化的な利益に適うように移住を管理することにある、である。
主な特徴は、(1)従来4種類に分かれていた滞在許可を、期限付きの滞在許可と無期限の定住許可の2 種類に整理統合し、滞在の目的に応じて決めることとしたこと、(2)滞在許可と就労許可という2つの別々の申請手続きを行う必要がなくなり、所轄の外国人局に滞在許可の申請を提出するだけでよいことになったこと、(3)外国人労働者の募集停止に関する規定は、熟練労働者に関しても従来どおり効力を発揮すること、(4)EU新規加盟国の国民は、非EU加盟国の国民より優先されること、(5)高度熟練労働者は、ドイツ入国後直ちに定住許可を取得できること、(6)自営業者は、その予定する事業に顕著な経済的利益または特別な地域的な需要が存在し、経済的に有益な影響を与えることが期待され、資金調達源を確保している場合に滞在許可を得る資格があり、その事業が成功して生計が確保された場合には3 年後に定住資格を得る資格があること、(7)外国人留学生は、自分の取得した学位に適合した職をみつけるために卒業後1 年間ドイツにとどまることができること、(8)合法的移住者(ドイツに定住希望の外国人、ドイツ系帰還者及びEU市民)は、全国的に標準化された統合化措置の基本パッケージの提供を受けること、である。

出典:内閣府経済社会総合研究所