定住外国人の地方参政権問題

韓国籍を有し、日本で生まれ、日本の社会に生活の本拠を置いてきた「定住外国人」(ほとんどは特別永住者)に、地方参政権を認めるべきか否か、議論になっている。
判例(最三小判平7・2・28民集49巻2号639頁)は、参政権は、それが成立するためには、まず国家の存在することがその前提として必要であり、右国家の政治に参加する権利、及び義務は、その権利の性質からして、その国家を構成する者に当然帰属すべきである。しかし右権利の範囲など具体的な内容は正に国家の基本法である憲法において決められるべきであるとして、憲法15 条1 項により参政権を保証されているのは「国民」すなわち「日本国籍を有する者」に限られているのであり、それ以外の者、例えば定住外国人には憲法上、参政権は認められていないとする。
学説には、憲法で規定された地方自治を受けて、地方自治法が外国人でも市町村内に住所を有すれば住民とし、選挙権については、「この法律に定めるところにより」とあることから外国人住民にも選挙権を与えうる、とする。実質的には、在留外国人は永年日本に在留し、納税の義務を国民同様負っていること、外国では地方議会について、一定の在留を前提に外国人の参政権も認めていること等を理由としてあげている。

出典:内閣府経済社会総合研究所