インプリシット・デフレーター

Implicit Deflator

実質化を行うべき対象についてのデフレーターが直接作成されるのではなく、その対象の構成項目ごとにデフレーターを作成して実質値を求め、全体としてのデフレーターは、(名目値)/(各構成項目の実質値の合計)として逆算によって求められる場合がある。
例として、ある支出項目が二つの個別品目で構成されているケースを考え、それぞれの品目の名目値をX1、X2とし、デフレーターをP1、P2とする。このケースでは当該支出項目の名目値(X)は、X1+X2となり、実質値(XR)は個別品目の実質値の合計(X1/P1+X2/P2)となる。ここで当該支出項目のデフレーター(P)はX÷XR〔=(X1+X2)/(X1/P1+X2/P2)〕として事後的に求められることになる(連鎖方式では実質値の計算には複数時点のデータが必要となるが基本的な考え方は左記のとおり)。このようなデフレーターの算出方法をインプリシット方法といい、求められたデフレーターをインプリシット・デフレーターと呼ぶ。
インプリシット・デフレーターは指数算式の面からみれば、パーシェ型(比較時数量ウェイト)価格指数となる。国民経済計算で表章されているデフレーターは、コモディティ・フロー法による細かい商品別の情報を利用して算出されるインプリシット・デフレーターであり、精緻なパーシェ型デフレーターとなっている(デフレーターの項も参照)。

出典:内閣府