可処分所得及び国民可処分所得

可処分所得は、所得の第2次分配勘定におけるバランス項目であり、第1次所得バランスに、各種経常移転の受取を加えたものから、各種経常移転の支払を差し引いて導出される。換言すれば、制度部門ごとの経常収入の合計から経常支出の合計を控除したもので、手元に残った処分可能な所得を示す。第1次所得バランスが再分配前の所得であると位置付けると、可処分所得は(現物社会移転を除く)再分配後の所得と解することができる。可処分所得の経済的な意味としては、資産を処分したり負債を増やしたりすることなく、最大限財貨やサービスの消費に使うことのできる価額ということになる。他のバランス項目と同様に、可処分所得は、固定資本減耗を含む(控除前の)「総」ベースと、含まない(控除後の)「純」ベースがある。
各制度部門の可処分所得(純)を合計した、居住者全体の可処分所得は「国民可処分所得」(Net National Disposable Income; NNDI)と呼ばれ、「国民所得(市場価格表示)」に、海外からの経常移転の純受取を加えたものに等しい。つまり、国民全体の処分可能な所得を表しており、これを支払の面からみると、民間及び政府の最終消費支出と貯蓄に処分される。
制度部門別の可処分所得の処分についてみると、非金融法人企業では最終消費支出を行わないため、可処分所得は全額貯蓄となる。金融機関については、可処分所得から年金受給権の変動調整を除いた額が貯蓄となる。他方、最終消費の主体である一般政府、対家計民間非営利団体及び家計では、可処分所得は最終消費支出と貯蓄に処分される。

出典:内閣府