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相場罫線之理論(期米相場罫線学)

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第二編第一章 相場罫線之理論

相場聯連記の困難

一日或は二日と云ふが如き、短時日の相場ならしめば、足取表、即ち相場罫線にらざるも之を記臆する難きにあらず、然れども二三日以上に亘る時は、如何に強記の人にても之を記臆することすこぶる難しとす、特に空中に楼閣を築きて十日前よりの相場を比較し、罫線的に一々各相場の程度を想せんことは殆んと不可能のことたり、故に相場が二日以上に亘る時は、相場罫線の必要を生ずる者にして、要するに相場罫線なる者は、或る法につて二個以上の相場を比較研究する學術なりと云ふべし

相場罫線學は二個以上の相場の比較研究なり

前條の比較は、歴日の順序に隨つて排列描畫する者にして高直及び安直を記すにりても、其の出でたる前後に據て描畫する者とす。

描畫は各期に分ち、例へば先物の罫線を接し、又は先物の罫線に當期の罫線を接き足すと云ふが如き矛盾のことをなすべからず。

相場の足取は、く千萬化すといえども第三編第一章の形式に揚げたる八種の變化に外ならず、右八種の形式が錯綜複雑して、種々の形式となる者とす

波動は宇宙運動の大原則

陰極まれば陽に復し、陽極まれば陰に復るは、り相場道に限らず宇宙の大原則たり、然れども陽より陰に復し、又陰より陽に行く間には種々の障碍に遭ふめ幾度が波動を起しつゝ、左抵右牾して到頭陽に達する者なり、是れ即ち上の内の下げある所以なり、下の内の上げも又之に同じ理由なりとす。

相場反動の理

反動は其日數と直段とを論ぜず、大抵半數なりと云ふは、重學上の原理より來れる者なり。例之は、日數にて五日乃至十日間位上げたる米は、二三日乃至五日位の通ひ下げあり、直段にて一圓方下げたる米は、四十銭方乃至五十銭方の通ひ上げあるものとす。

通相場

此の小康ありたる後の高下は、物理學上倍加の原則に依つて捲土重來する者とす。日通ひ々々々にて高下する米は、日數と直段の程熟したる後にあらざれば、大通ひなき者と知るべし。

相場の動機は一秒間も休止することなし

相場の立場は休日は勿論のこと平日にても引後より翌日の立會開始迄休業なりと雖も理論上其の相場を變動せしむるの原因に至りては、吾人が睡眠休息中と雖も決して休止することなく時々刻々に相場を變化せしむるの原因を造りつゝあり、例せば暴風の起らんとする際の如き、或る場所に於て気に變動を起しつゝあり、其の時機漸く熱する時は大気に大波動を起して暴風となるなり。

天然の足取表

故に後節又は翌日に於て前節乃至前日より相場が下放れたり、又上放れたりとて驚く者あれども、刻克々考察する時は、前節に於て述べたる如く、吾人の足取表に於ては立會の休止中は描くこと能わはざれども、天然の足取表、即ち相場の高低を支配すべき社會の出氣事なるものは一秒一分の間と雖も休止することなく、互に因となり果となり果より又因を生じ果を生じて、暫くも休止することなし、故に。

一條の縷糸線後の立會に結聯す

前日又は前節の引直より、一條の縷線々の間にはりて、翌日又は後節の寄付迄聯する者にして、吾人の見地に於て上放れ又下放れとする者は、に吾人の誤想なるを知らん、要するに社會複雑の原因相綜合して、言を重ねて云へば、人の氣吾氣綜合して翌日又は後節の寄付直となるものなり。

人氣を離れて相場なし

古より、相場の運行人気に反するが如く見ゆるを以て、相場の變動を以て、理外の理と稱し居れども首肯し難し。何となれば相場は人気の集合してなす處にして、人気を離れて相場なる者なければなり。

理外の理の解

理外の理とは何を云ふや、人気の裏を馳る者なりとは果して何を云ふや、米も強く人気も強く余も又買度時はるべし、相場は人気の反に下がるべしとあるは、月數も可なり過し直段も割合に引上げて、陽くしたる極度に對して云へるなり、寧ろ夫れ迄は人気に隨件すべきを教へたるなり。

左れば數月間下直にて保合自然と起き上がる米は、決して賣る可からず、米に隨ふて買ふべしと云ふなり。何となれば是等の場合には、人気強ければ強き程上がる可ければなり。

天井の解

天井打ち上げ留まるの原理は、(一)買物の盡くる事、(二)利喰賣の出る事。(三)新賣の出る事、の三件にして、畢竟ひっきょう天井をなす程の高直は、買方及び其の雷同者の手一杯買ひたる爲め其の高直を造りたる者にして、己に買ふの餘裕なき時は利喰賣りの出ざるを得ず、此の利喰賣の出して少しく下げを來す時は、さてこそ天井ならんとて、今迄高直ねらひに待ち構へ居りたる新賣等も出で、益々下落するなり。

二の山

左れど、可なり下落する時は、先きに下落の際賣りたる者の利喰も出づべく、又先きに騰貴の時利喰して押目を買ひねらひ居たる強気筋の買物と高直への買物も續出して、再び先きの天井間際迄返す者なり、俗に是を二の山と云ふ。

尤も此の二の山も、月數日數も十分し、割合も算盤にも乗らざる程上げたる米は、二の山なしに下げる者なり、尤も一月下げたる後は、反動の大通ひあるべし。

底の解

下げ留り底を造るの原理、(一)賣物の盡る事、(二)利喰買理の出る事、(三)新買の出る事等なりとす、けだし賣方は數月來の勝ちに乗じて手の及ぶ丈け賣の玉數を殖したれば、利喰買埋めざるを得ず、雷同者又然り、而して少しく相場の騰貴するや今迄底をねらひ居たる新買等も出づべし。

相場の道中

吾人の道行に於けるが如く、相場の道中にも、相の期間を要し。行手には。山あり、谷あり、丘陵あり、或は上り、或は下り、或は坦々砥の如き大道を行くこともなきにあらず、而して日數も、常の相場にては十日十二三日間位にて、相場の高直安直定まる者なりと雖も、陽に向ふ相場にありては、三四日毎に一ト底を造りて又々上る者なり、又陰に向ふ相場は、三四日毎に一ト極りして又々下げ出す者なり。

月數も、底直より一二ケ月上げ、三四ケ月上げ、五六ケ月上げ、六ケ月以上上げ、の別あり、急激に大暴騰せし米は、一二ケ月にて天井となり、底となることあり。多くの場合月數三ケ月に跨り、日數五十日以上に亘るなり、四ケ月目は時に依り變ずることあり、中底の位置より起き上る米は、五六ケ月跨りに起き上る者とす。六ケ月以上の上げは、相場段々五六ケ月も上げ來りたる時、何か不時天災等にかゝる時は、七八ケ月跨りになること間々あり。右に對する心得を左に掲ぐ、(天井より下の月數も右に準じて知るべし)

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